朝。
バイトは12時からだからゆっくり寝てられるー、と、思ってたら、携帯が鳴る。
店長『もしもし!?』
私『うあ、はい、もしもし豆腐谷です…』
店長『あ、ごめんね寝てたトコ!』
私『……(バレバレだ…)』
店長『大変申し訳ないんだけどさぁ!』
私『はー?』
店長『…新人さんがバックレちゃった☆』
私『――…え?』
店長『このままじゃオープン出来ないよ!今から来てくれない!?』
私『え、え!?ちょ、待っ、わ、わかりました…』
寝ていたかった…(爆)
もそもそ用意をし、バイトへ。
バイト開始して、少ししてから、フロアを一人で任される。(どーん)
私『………。』
レジから離れられなくなりました。
そこに、電話。
店長『お客様から問い合わせー。地下担当の事だから、替わって。』
私『はー…』
替わる。
私『お電話替わりました、アルバイトスタッフの豆腐谷でございます。』
お客『在庫確認して欲しいんですけどー。』
私『はい、タイトルどうぞー。』
お客『○○です。』
私『そちらのタイトルはいくつかございまして、DVDのものとビデオのものがございます。当店ではビデオの取り扱いがございませんが、お探しはDVDで宜しいでしょうか。』
お客『はい。』
確認を取って、パソコンで調べる。
が、パソコンのデータが全てじゃありません。例えパソコンで在庫が有になっていても、実際は傷があって売り場に出せないものとかがあります。
ので、実在庫を確認する為には、売り場に出ないといけません。
私『……ダッシュで行けば大丈夫だよね!』
レジを離れてダッシュ、ダッシュ!!
問い合わせ頂いたタイトルのDVDを探し当
うおおお棚の一番上は背が届かねぇんだよ!!!
踏み台!脚立!!あああ、カウンターの中だよ!取りに行ってる暇はあr
無いッ!!!
背伸び。
よし、何とか、取れ、
ギャアアアアア!!DVD降って来たああああ!!
散々です。
鈍い音がして額に激痛が走りました。(真顔。)
痛い!!痛いが、しかし、お客様優先だ畜生!!
保留にしていた電話を取る。
私『お、お待たせいたしました…!(痛みに悶えつつ。)当店にある同タイトルのものは○○主演のものになりますが、お間違いございませんでしょうか。』
客『ええ?それじゃないですよ。それDVDでしょ。探してるのはビデオでしか出てないヤツです。あなた新人さん?ちょっと、そんなんで大丈夫なんですかぁ?』
私『………。(額押さえつつ。)』
殺意。
私『…最初に申し上げました通り、ビデオは取り扱っておりません…』
お客『そうなんですか?ああ、じゃあ無いんですね。じゃあいいです。』
通話終了。
私『………。』
あ、何だろう、
やるせない。(遠い目。)
実は相変わらず体調も悪いしお腹も痛いしでもう、最悪です。デコも痛い。
レジを開けているワケにはいかないので、戻る。誰もいない。空いてる時間帯だものな、安心。
しかし痛い。デコが痛い。
新人さんが来てればこんな目には合わなかったのになぁ、と、溜息吐きつつ、額を摩る。
ぬる。
私『――…』
ぬる?
私『えええええ!!?』
この感触ってつまりアレじゃないのかちょっとねぇホラやっぱ
赤ッ!!指先赤ッ!!!
私『え、血!?血ィ出た!?ちょ、あ、痛!痛いコレ!!』
お客さん『ちょ、大丈夫ですか!』
私『あ、はい大丈夫ですいらっしゃいませ!』
お客さん『レジしようとしないで!先に、ティッシュとか!!!額から流血してる人にレジされたくないよ!』
ごもっとも!!!
慌てて内線で店長を呼び、絆創膏貼ってもらいました。ふふふ、私はいつでも絆創膏を所持しているのですよ!!!(生傷耐えないからね!!)自慢にならんな!!
デコに絆創膏貼り付けた(しかもちょっと血が滲んでいる)店員の出来上がりです。
――…前髪で隠して仕事してました…(ずーん)お客様の視線がイタイ!!
店長『豆腐谷さん。』
私『はい。』
店長『面白すぎる。(爆笑。)』
私『………。』
よーし、
今日でバイトやめます。(真顔。)PR