Infinity Blue

同居人が唐突に、


「今から地声禁止。」

「え？」

「Ｆ井さん（もう一人の同居人）が帰ってくるまで、萌え声ね。」

「――…！？」

まぁ、ええ、私らは職業が職業ですから、ええ…
それはね。訓練としてね。判る。
判るけど。

「今日の夜ごはんはカレーだよぉ～☆」
「やったぁ！えへへ、声がこうだと、喋りもこうなっちゃねぇ☆」
「あはは、ホントだねぇ～☆」


イッタイ！！！！！！！！！

カオスです。何この家、カオス！

結局、17時くらいから、Ｆ井さん帰宅の22時まで、私達の声はアレでソレな事になってしまた。


Ｆ井さん「ただいまー。」

二人「おかえりーーーーー！！イヤもうまじおかえり！ありがとうお帰り！！（地声）」

Ｆ井さん「はぁッ！？」


結構キツかったです。（ハードルがどんどん上がるのだもの。/ちなみに地声出したらブリッジして『生麦生米生卵』を三回という罰ゲーム。）

結局、今日は稽古に行かず、家にひっこんでいました。

勇気を振り絞って講師の方に告白したら、「明日話を聞くので、今日は家に居た方が良い。」との事でした。
レッスン日だもんね…そりゃ危ないかぁ。


これからどうなるかは判らないけれど、事態は確実に動いているのだなぁ、と、妙な心持です。
ただ、講師の方に相談した＝事務所に彼の事が伝わる

その結果で、彼が事務所をやめる事になったら、と、思う私は甘いのかしら。
夢を奪ってしまうようで怖い。
それはきっと人生に大きく影響を与えるだろうし、その結果で恨まれてしまったら、今度こそどうしようも無くなる気がする。…あれ、結局は保身か、そうか。

――…嗚呼、もう、どうしようかな。
見えないものがおおすぎる。